しろくま野遊びラボ

ノルウェーオスロ在住 自然豊かな雪国でのアウトドア記録

峡谷とSteinfjordenの大展望 Mørkgonga

Mørkgongaという峡谷を目指して軽めのハイキングと焚火をしに行ってきました。

オスロからも近く、往復3時間未満のお手軽ハイキングながら、峡谷とSteinfjordenの素晴らしい景観を楽しむことができます。

半日ハイキング、もしくは日の長い時期の終業後ハイキングにおすすめしたい場所です。

 

概要

・日程:2023年10月29日(土)

・天気:曇り

・アクセス:オスロから車で45分

・駐車場:あり 80台

・駐車料金:Easyparkにて支払い


・登山口の標高:130m
・Mørkgongaの上:540m
・標高差:410m

・距離:7.5km
・獲得標高:470m

 

ルート

UT.no参照

ut.no

 

Googleマップ

駐車場はこのあたり

maps.app.goo.gl

 

Mørkgongaについて

Mørkgongaは「暗い廊下」の意味です。

日本でも峡谷・渓谷・ゴルジュなどを「廊下」と表現することがあるように、ノルウェー語でもそのような表現をするのかもしれません。

 

Mørkgongaができたのは地質時代第四紀

溶岩が冷えて固まる過程で出来た亀裂が浸食され、峡谷が形成されたと言われています。

 

この周辺は多くの希少種や絶滅危惧種を含む特別な植生を有していることから、2001年より「Mørkgonga自然保護区」に指定されています。

 

このMørkgonga周辺にある白い模様のついた斑岩(ノルウェー語でRombeporfyr、英語ではRhomb-porphyry)は世界的に珍しいそうで、オスロフィヨルド周辺、スウェーデン、東アフリカ、ロシア、南極、カナダなどの限られた場所でしか見つかってないそうです。

日本にはない岩だからなのか、日本語での情報があまり見つかりません。

参考;

Rombeporfyr – Wikipedia

Porphyry (geology) - Wikipedia

 

Mørkgonga

日本では見られない斑岩
Rombeporfyr

 

【山行記録】

駐車場情報

2023年の夏に新しい駐車場がオープンしたばかり。

80台駐車可能です。

車を停めて、Easyparkで駐車料金の支払い設定を済ませてから出発します。

広い駐車場

 

落ち葉を踏みながらスタート

この時期は、日が短い・気温が低い・雪があると面倒…など色んな理由で登山から足が遠のきがち。

かれこれ私は1か月ぶりくらいキノコ採り以外で山や森に入っていませんでしたが、Mørkgongaはオスロからも近く、標高も低くて短いルートなので、安全にサクッと登れるかなあということで行ってみることにしました。

 

紅葉は既に終わりかけでしたが、落ち葉を踏みながら歩くのも楽しいです。
途中、林道歩きを15分程度挟んで、再び登山道に合流します。

登り始め

落ち葉がたくさん

 

分岐から谷の直登ルートへ

登山道の途中で分岐が出てきます。
この分岐で左の直登ルートか、右からゆるやかに回り込む形でMørkgongaを目指すかが選べます。


直登ルートは落石の危険があるので、個人でリスクを判断して登るように警告の看板がありました。
どちらで行くか悩みましたが、直近で雨も降っていないこと、人も少ないため落石リスクはハイシーズンよりマシだろうと判断して直登コースで向かいました。

分岐には落石注意の看板あり

自然保護区の看板

 

落石に気を付けながら登る

まあまあ斜度がある場所に、岩がごろごろしているので警告の通り、落石を起こさないように気を使います。
今回はすれ違った人も2人だけと閑散としていましたが、人の多い夏場などは自分が落とさないように&上の人が落とした石に当たらないようにより注意を払う必要がありそうです。

やや急な登りになる

振りむくとSteinfjordenが見えてくる

 

最後の登りは鉄線とロープあり

写真でチェックしていたMørkgongaが見えてきました。
最後の登りは急ですが、脇につけてある鉄線とロープも使いながら登ります。


最初、落石の警告を見た時はこの辺りが危ないのかと思っていましたが、このあたりの細かい石は既に落ち切っている印象でした。

ここ以前のより細かい石が多いゾーンの方が落石に気を使いそうです。


横の岩壁から降ってくる、という可能性も低そうな印象でした。

この峡谷がMørkgonga
最後の登り
鉄線とロープがある

 

Mørkgonga着

Mørkgongaの上からは、Steinsfjordenと下の集落の紅葉を見ることができました。
岩の上に立っているように見えるところは平ら、かつ広めで安定しています。
この日はやや雪が積もっていて若干不安はありましたが、端まで行かずに安全な場所で記念撮影。

映え~な感じです。

夕日のタイミングで登りに来ても綺麗だろうなあと思います。

到着!

 

遠くの山々も見渡せました

 

2020年の転落事故

このMørkgongaでは2020年に20代の若者が転落して亡くなる事故が起きています。

詳細は不明ですが、安全柵などがない場所なので写真を撮るときなどは十分注意を払いましょう。

 

Grihaugenは目指さず湖畔で焚火

Mørkgongaから少し歩けばGrihaugenというピークがあります。

余裕があれば目指そうと思っていましたが、Mørkgongaあたりの標高から雪が残っていて時折滑るのが嫌な感じだったので今回はパスしました。


代わりに手前にある小さな湖の前で焚火をしました。
自然保護区ということで焚火はしていいのかな?と疑問に思っていましたが、すでにある焚火スペースであれば使用OKになっているようだったので、湖横の焚火跡を利用しました。

参考;

Topptur til Mørkgonga og Gyrihaugen | Hiking | | Norway

 

この湖の横にはブランコもありました。

焚火

石で作られたテーブルも発見

ブランコ

 

ゆるやかなルートで下山

直登してきたルートを下るのは足が疲れそうなので、下山はゆるやかなコースで帰りました。
この道も、湖がとてもきれいに見える場所があっておすすめです。

下山途中でSteinfjordenの島々も見ることができました

 

短いながらも充実感のあるルート

登り1時間ちょっと、下り1時間弱で楽しめる短めルートですが、綺麗な白樺林を歩いたり、打って変わって岩の間を歩いたりと変化のあるルートで面白いです。


なによりMørkgongaからの景色が素敵なので、また行きたいな~と思ったルートでした。

オスロからの距離も近いので、半日の軽いハイキングに適していると思います。

 

おそらくこれが今年の無雪期最後の登山。
この翌日、10月なのに街中に積もるほどの雪が降って驚きでしたが、オスロ近郊も含め、山はこれが根雪になっていくのではないかと思われます。

 

いよいよ今年もスキーシーズンがもうすぐやってきます。
今年はBCクロカンを始めたいと思っているので、道具を既にチェックしています。


シーズンインの日が楽しみです。