しろくま野遊びラボ

ノルウェーオスロ在住 自然豊かな雪国でのアウトドア記録

ノルウェーに1年住んでみて②ノルウェーの好きなところ

①に引き続き、ノルウェーに住んで1年経った今の気持ちをつらつら書いています。

 

◆前回の記事はこちら

shirokumanoasobi.com

 

 

ノルウェーの好きなところ

一年住んでみた時点での特にノルウェーのここが好き!ということを3つ挙げたいと思います。

 

①自然が豊かで、暮らしと近いところ

ノルウェーの豊かな自然には日々圧倒されています。

JotunheimenやHardangervidda、Rondaneなどのノルウェーの有名な国立公園も登山やスキーで何度か訪れましたが、氷河が作ったスケールの大きな自然には本当に感動します。

 

さらに、上記のような山岳エリアでなくても、オスロの自宅から30分以内でアクセスできる森がたくさんあるところがとてもいいなと思っています。

首都からこんなに自然へのアクセスのいい国がどれだけあるでしょう。

 

春は山菜採り、夏はベリー摘みやハイキング、秋はキノコ狩り、冬はクロカン、と季節に合わせた遊び方ができる暮らしが結構気に入っています。

Rondaneの夏と冬

摘んだブルーベリーでパイを焼いた休日

 

②人が少ない

日本とノルウェーは国土の面積はほぼ同じですが、ノルウェーの人口は日本の4%程度。

(2021年のデータでノルウェーの人口は525万人、日本は1億2600万人)

北海道と同じくらいの人口です。

 

首都オスロに住んでいても、東京のような満員電車に乗ることや、人混みをかき分けるようにして歩いたり、何かの行列に並んだりすることはほとんどありません。

 

人が少ない分競争も少ない(保守的な国民性もあると思います)ので、東京のように流行に敏感で新しいお店がどんどんできるような賑やかな街ではないですが、暮らすのには困りません。

 

日本に一時帰国したときには、東京駅の人混みにクラクラして、ノルウェーの人の少ない落ち着いた街の雰囲気が恋しくなりました。

オペラハウスの屋上から

 

③夏の日の長さ

みんな大好きノルウェーの夏。

スキーシーズンを何より楽しみに待っている私にとっても、ノルウェーの夏の日の長さと、短い夏を全力で楽しむ街の人たちの雰囲気は最高だなと思いました。

夫の終業後にハイキングやSUPに出掛けたのもノルウェーの夏らしい思い出です。

 

日本の夏は暑すぎて、体温調節が苦手ですぐ具合の悪くなる私にとってはそこまで楽しみな季節ではなかったのですが、今はスキーシーズンが終わってほしくないと願いつつも、早く夏になってほしいな~と思う自分がいることにびっくりします。

7月
22時のBogstadvannet

 

新しく住む場所を好きになるには

不満なことを挙げればキリがないけれど…

私はアウトドアが好きな分、ここの暮らしがフィットしやすかった方ではあると思います。

とはいえ、日本に住んでいた時とは生活環境が大きく変わり、夫以外の知り合いもいない中で最初からノルウェーのことが好きになれたわけでもなく、つらいなー、日本に帰りたいなー、と思ったことは何度もあります。

 

言語や習慣の違い、食事が合わない、天気が悪い、手に入らないものの多さ、さまざまな不便、サービスへの不満。

登山やスキーは出来ても、一番好きな山スキーに適したフィールドは多くないし、日本のような深いパウダーはこの国では滑れない。

この国で馴染めないところ、未だあまり好きになれていないところを挙げ始めたらいっぱいあって、正直キリがないです。

日本に住んでいたときの方がよかったところなんて山ほどあります。

 

そんな中でも、今の自分の生活が気に入らないまま愚痴を言って過ごすのは自分の時間が勿体ないですし、この国が私に合わせて環境を変えてくれるわけではないので、この1年はノルウェーが好きになれるように私も努力した1年でした。

 

好きになる努力

私が新しい場所で暮らす上で、大事だなと思っていることは、

「そこに住む人たちの好きなことを自分も好きになれるように努力すること」

 

ノルウェーに住むことに関わらず、日本国内で環境を変えるときも一緒だと思います。

 

そもそもこの考え方に辿り着いたきっかけは自分の仕事で新潟に転勤になったとき。

最初は退屈でつらかった新潟の暮らしが登山やスキーに出会って一変したからです。

東京と同じ遊び方ができないなら、新潟で出来る遊びを覚えて楽しめばいいんだ!と気が付けたのは新潟での大きな学びだったと思います。

新潟の人たちは、暮らしの近くにある山や海や川、旬の食材、日本酒、温泉が大好き。

自分もそれを好きだと思えるようになれれば、今まで退屈だった場所もこれ以上なく素敵な場所だと思えるようになりました。

 

同じように、ノルウェーでもノルウェー人が好きなことを真似して楽しめるようになろう!と思ってこの1年は過ごしてきたと思います。

 

キノコ狩りを始めたら秋の雨が楽しみになりましたし、編み物を始めたら吹雪で家にこもるしかない日も編み物がはかどる良い日だと思えるようになります。

山スキーをする場所のないオスロマルカも、クロカンを始めれば行ききれないくらい無限に広がるクロカンルートに。

温泉はないけれど、サウナも行ってみたら日本と違うスタイルで楽しい。

全然知らなかった北欧食器も少しずつ覚えて、週末のロッペやセカンドハンドショップで掘り出し物を探すのが楽しみになりました。

 

この国の全部を好きになるのは多分私には無理で、私にはフィットしない趣味や習慣もあります。

 

それでも愚痴ばかり言っていてもしょうがないので、自分の好きな暮らしは自分で作って、「今の自分の人生が最高!」といつも言える自分でありたいです。

 

ノルウェー2年目に向けて

自分のいまの生活であまり好きじゃないところがあるとしたら、仕事をしていないことと、言語面での自信のなさ。

 

自分の描いていたキャリアプランがノルウェーに来たことで完全に崩壊していて、今後のことがあまりイメージできないことは常に悩みの種。

 

そして暇な時間があると悩む時間が増えて私にとってはよくないと思っています。

 

アイデンティティクライシスに陥ってガチ凹みしていた時期は既に過ぎ今の生活もゆとりがあっていいですが、もともと少し忙しい方が好きで、常にやるべきことがある状態の方が余暇の価値も上がると思うので、今年は仕事するなり就学するなりの何かしらの糸口を見つけられるといいなと思います。

 

その意味でもノルウェー語や英語はもっともっとできた方がいいんだろうなと思うので、亀の歩みですが継続して頑張ろうと思います。

仕事するレベルになるまでどのくらいかかるやらですが…。

 

最後に

この1年、初めての海外生活・ノルウェー生活の中で困ったことや知らないこと、悩んだことも多くありましたが、無事に過ごすことができたのも多くの人の助けがあったからこそだと思います。

 

この1年で知り合って、多くの助言をくれた友人や、ノルウェー生活の先輩の皆様、TwitterやInstagramでやりとりさせていただいている方々、日本からいつも応援してくれて帰るのを待ってくれている家族や友人、そしていつもそばで支えてくれる夫には本当に本当に感謝しています。

 

そして、このニッチな情報の多いブログを見て下さっている方々もいつもありがとうございます。

ノルウェーの自然の美しさと、その楽しみ方が伝わる記事をこれからもかけたらいいなと思っていますし、誰かのノルウェーライフが少しでも楽しくなるお手伝いができるブログになるように頑張ります。

 

今後ともよろしくお願いします!