しろくま野遊びラボ

ノルウェーオスロ在住 自然豊かな雪国でのアウトドア記録

ノルウェーに1年住んでみて①イメージとのギャップなど

12月でノルウェーに住んで1年が経ちました。

1年経ってみて感じたことを振り返ってみたいと思います。

もともとのノルウェーへのイメージと感じたギャップ、住んでみて初めて知ったことなど。

 

 

日本にいた頃のノルウェーのイメージと、今感じるギャップ

日本にいた時のノルウェーに対するイメージはこの5つ。

①物価が高い ②高福祉 ③雪国で寒い ④白夜・極夜 ⑤サーモンが美味しい

 

正直なところ、ノルウェーってどこにあるの?みたいなところからノルウェー暮らしがスタートしているので、もともとこのくらいしかイメージがありませんでした。

 

1年間住んでみてイメージ通りだったのか、ギャップがあったのかなどは以下の通り。

 

①物価が高い

確かに想像通り物価は高い!

ですが、平均収入も高いので、ノルウェークローナでお給料をもらっている分には妥当な金額設定だなと感じることもしばしば。

最初のうちは円に直すといくらなのかいちいち計算しながら買い物をしていましたが、円安なのもあり気が滅入るので、あまり計算しなくなりました。

 

未だに特に高いなあと思うのは、外食と、お酒にかかるお金。

レストランは人件費も高いので致し方ないと思いつつ、日本にいた時の半分も外食しなくなりました。

 

②高福祉

「高福祉高負担」のイメージでしたが、いまの自分の生活の中で高負担を実感することは多くても、高福祉を実感することは正直あまりありません。

高福祉でない、と言いたいわけではなく世代や自分の生活環境的にその恩恵を受けることが一番少ないからだと思います。

 

身近な話題だと医療と教育。

北欧って医療費が無料なんでしょ~?と勝手に思っていましたが、ノルウェーで医療費が無料なのは18歳まで

大人は普通に病院でお金を払います。

特に歯医者は全額自費なので、虫歯にならないように必死に歯磨きしています。

 

ただ、出産にかかるお金は無料です。

診療・入院費を含みます。無痛分娩も無料でできます。

 

教育費に関しては、大学(大学院も)までの教育費が無料なので、子供を持つことへの金銭的な不安は日本より少なくなるのかもしれません。

大人になってからの学び直しもしやすい環境だと思います。

 

あとは病気で仕事を休まないといけないときや、介護が必要になったときなどにより高福祉を実感するのかなと思います。

 

③雪国で寒い

2022-23年は雪が多い年だったようですが、日本にいたときは新潟に住んでいたのでオスロの雪の量自体は少ないと感じました。

1日に10cm降ったら多い方。

 

寒さは緯度のわりには厳しくないと思いますが、本州で育った人間からすれば寒いです。

ただ、気温の低いときに降る雪はさらさらで除雪が楽。

足元もべちゃべちゃにならないので良いです。

 

今年は記録的な寒波が襲来した影響でオスロでもマイナス20度まで下がりましたが、こういうことはそうそうないらしいです。

 

④白夜・極夜

「ノルウェー=北極圏」というイメージで、夏は太陽が沈まず、冬は太陽が昇らない、と思っていましたが、オスロはノルウェーの南の方なので完全な白夜、極夜にはなりません。

とはいえ、オスロでも夏は思ったよりずっと明るくて、遮光カーテンがないと眠りにくく、冬は1日中夕方のようでびっくりしました。

 

そして日本よりも極端に日照時間が変化していくので、日の伸びる速さ、日の短くなる速さに一番驚いたかもしれません。

もうすぐ冬至から1か月経ちますが、たった1か月の間に1時間20分も日照時間が伸びています。

 

⑤サーモンが美味しい

イメージ通り、ノルウェーサーモンは美味しいです。

どんなにシャリがべちゃべちゃな寿司屋に行っても、サーモンだけは美味しいのでさすがです。

ただ、たくさん獲れる国だからといって安いわけではないのが驚きでした。

むしろノルウェーでは高級品

日本でノルウェーサーモンを買う方が安いことの方が多いと思います。

サーモンだけの寿司

 

ノルウェーに来て初めて知ったこと

ノルウェーってこんな一面があったんだ、と知ったことも多々ありました。

 

コーヒー先進国

ノルウェーのコーヒーの消費量は世界トップレベルということをこの国に来てから初めて知りました。

街の規模のわりにカフェの数がとても多いように感じます。


ノルウェーのコーヒーは浅煎りなのが特徴なので、味の好き嫌いは分かれるのかも。

私は好きです。フルーティーな香りで美味しいな~と思います。


ただ、時間が経つとやっぱり酸味を強く感じるので、朝イチにコーヒーマシンで多めにいれてちびちび飲むタイプの我が家は深煎りの豆を選ぶことが多いです。

コーヒー屋さんのちょっといい豆からスーパーの安価なものまで色々試した結果、結局普段使いの豆はIKEAで買うようになりました。(PÅTÅR Dark roastのホールビーンが好きです。250gで45Kr)


おやつに少しだけハンドドリップして飲むときや、カフェで飲むときはノルウェーらしいフレッシュでフルーティーな朝煎りのコーヒーを楽しんでいます。

 

学生時代のバイト先でコーヒーの勉強も少ししましたが、すっかり忘れたのでまた真面目に勉強してみようかなあ…。

 

郵便は週3日、宅配は家まで届かない

郵便は毎日届きません。

宅配も家まで届けてくれないので、コンビニやスーパーに取りに行きます。

 

最初はなんて面倒なことを…と思っていましたが、今は慣れました。

よっぽど急ぎの郵便物を待っているとき以外は郵便週3日でも困らないですし、車さえ使えれば宅配物を取りに行くのもそこまで大変ではないです。

 

宅配に関しては日本のマンションに住んでいた時はしょっちゅう再配達をお願いしていて迷惑をかけまくりだったと思うので、今の方がある意味自分のタイミングで取りにいけて気楽かもしれません。

そもそもノルウェーにはAmazonもないので宅配を利用する頻度がかなり減りました。

 

酒が高い&購入できる時間も限られる

消費税25%に加えて酒税がかかるのでお高いです。

空港の免税店か、旅行先でしか買わなくなりました。

外で飲むとビール1杯で1,500円くらいするのが当たり前でびっくりしました。

 

ワインなどの度数の高いお酒はVinmonopoletという酒の専売店でしか購入できません。

スーパーもVinmonopoletも購入できる時間帯は限られていて、夜や日曜日にお酒は買えません。

 

娯楽の少ない寒くて暗い国で、酒が安価にいつでも買えるというのは非常に危険だろうというのは容易に想像できますが、その代わりに飲むときは日本人より派手な飲み方をする人も多いですし、結局ノルウェーで買いにくい分、スウェーデンやデンマークなどの隣国まで足を伸ばして買いにいっている人も多いです。

 

食事の面は正直…

日本ほどご飯が美味しくて、選択肢が多くて、安い国ってあるのでしょうか。

 

ノルウェーも美味しい店は美味しいですし、お金を払えば色々食べれますが、やはり牛丼は500円、ラーメンは800円で食べることができた国から来ると、なぜこの普通のサンドイッチに1,200円も払うんだ…?と虚しい気持ちになることは多々。

何をどうしたらただのパスタやピザがこんないまいちの味になるんだ…みたいなことも時々。


この国は根本的に食事に対する興味が薄い人が多い気がします。

同じものを食べ続ける人も多いですし、食事を作るのにも食べるのにもあまり時間や手間をかけない印象を受けました。

ノルウェーの国民食はGRANDIOSAのピザ(冷凍ピザ)と言われるくらいですから。美味しいけど…。

 

この食事への関心の低さは、気候的に農作物などが豊富に採れるような環境でないことで美味しいものを期待しなくなったことが背景にあるのかな、なんて勝手に推察していますがどうなのでしょう。


住んでいる分には舌も慣れて美味しく感じるものも増えましたが、観光しに来る友人に「これだけは食べて!」と自信をもって勧められるノルウェーらしい食べ物がないのが切ないです。

シナモンロールとカルダモンロールは
日本で食べるより好きかなあ

 

↓↓ ②に続きます。

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