夏は小屋泊で歩いたFinse周辺を、今回はテント泊でスキー縦走してきました。
今回はFinse~Haugastølまでのルートです。
ハルダンゲルヴィッダを滑りたい!というのは昨年からの我が家の目標であり、そのために今年はBCクロカンを練習していたので、念願かなったツアーとなりました。
▼ 夏のFinseの記録はこちら
概要
・日程:2024年3月8日(金)~3月10日(日) 2泊3日
・天気:1日目 快晴、2日目 曇り、3日 曇り時々晴れ
・アクセス:Haugastøl駅までオスロから車で3時間30分、Haugastøl駅~Finse駅はベルゲン鉄道にて一駅
FinseまでOsloから電車でアクセス可能
・駐車場:Haugastøl駅前に45台駐車可
・駐車料金:なし(駅舎の目の前など駐車禁止エリアがあるので注意)
・Finse駅の標高:1222m
・Haugastøl駅の標高:1000m
・距離:38.5km
・標高差:470m
ルート
Googleマップ
Haugastøl stasjon
山行記録
アクセス、ソリを持った状態でのベルゲン鉄道乗車について
アクセス
今回の山行のスタート地点Finse駅は車でのアクセスができない場所です。
夏はオスロからベルゲン鉄道で行きましたが、今回はスキーやソリなど道具が多いこともあり、隣駅のHaugastølまで車で行った後、電車でFinseまで向かいました。
チケット
チケットはVyのアプリもしくはサイトから購入できます。
検札があるので見せれるように準備しておきます。
チケットの値段は時期や時間帯によって変動します。
夜行列車だと安いです。
今回乗った電車の時間や費用は以下の通りでした。
時刻:16:13 Haugastøl発、16:35 Finse着
チケット:98kr/人+ソリ49kr
ソリを電車に乗せるには
ソリを乗せるためにはプラスで料金を支払います。
このチケットもアプリにて購入できます。
自転車を乗せるのと同じ値段なようで、自転車を選択して買えばいいようです。(49kr/ソリ1台)
今回はこのチケットの存在を知らずに乗車券だけを買って、指定席の3号車に乗ろうとしていたのですが、駅員さんに「ソリは5号車にのせて!」と言われたので5号車に移動しました。
今回は電車に乗り込んでから駅員さんに直接カードでソリ代を支払いましたが、ソリがいっぱいのときは乗車を断られることもあるようなので、のせられてラッキーだったと思います。
イースターなどのハイシーズンの場合などは早めにチケットを買っておく方が良さそうです。
1日目 Haugastøl~Finse
Finse駅まで向かう
パートナーの仕事は午後休みにしてもらい、12時過ぎにオスロを車で出発。
駐車場所であり今回の山行のゴールのHaugastøl駅に向かいます。
所要時間は3時間30分くらい。
駐車場がもしいっぱいだったら…と心配でしたが、5台くらいしか停まっておらず無事に駐車できました。
ホームまでソリを引けそうだったので駐車場にてパッキングしてホームで電車を待ちました。
待合室はあたたかく、トイレ、充電口(USB,Type-C対応。通電確認できました)があります。
Finse駅までは1駅で、20分ほどで到着します。
車窓からの雪景色が美しかったです。
Finse駅~幕営地まで
16:30過ぎ、西日が美しいFinseに到着。
夏と変わらないハルダンゲル氷河の存在感。
大きなFinse湖がすべて凍っていてスキートレースがあることが感慨深かったです。
日暮れ前に少しだけ歩いてからテントを張りました。
この日が一番天気予報が良く、土日は曇りの予報だったので正直行こうかギリギリまで悩んでいましたが、この景色を拝めただけでも来る価値があったと思えた日でした。
久しぶりのテント泊
ノルウェーに来てからはDNT hyttaの便利さに甘えて1度もしていなかった冬のテント泊。
マイナス18度まで冷え込んだので夜はナルゲン湯たんぽのお湯を入れ替えつつ過ごしましたが、なんだかんだこの不便さが楽しいんだよね~と思いだしたりもする1日目でした。
2日目 Finse~DNT Krækkja手前
2日目はDNT Krækkjaのあたりまで20km程度の行程。
9時過ぎにテントを撤収して出発しました。
曇っているものの、DNTのマーキングのおかげで道迷いの心配はなく進めます。
夏に泊まったDNT Kjeldebuの分岐を超えた後、斜度20度くらいの上り坂がでてきます。
山スキーの板のようにシールが全面についているわけでなく、ソリも引いているので登るのはかなり大変。
Youtubeなどでこういうときは板を脱いで登っている人たちの動画を見ていましたが、確かにその登り方の方が楽に登れるというのを実感しました。
ソリを引いていなければジグ切って登っていけます。
16時過ぎ、DNT Krækkjaの2km手前くらいで幕営。
風の強い予報だったので雪を積んで壁を作りました。
締まっていて切り出しやすい雪でしたし、1日目ほどではないにしても冷え込んでいたので、テントよりイグルーの方をつくって泊まる方があたたかくてよく眠れたたかもしれません。
3日目 DNT Krækkja~Haugastøl
DNT Krækkjaへ
朝9時過ぎに撤収して出発。
2日目よりは青空が見えていましたが前日少し雪が降ったようでトレースはしばしば消滅していました。
こういうときに普通のクロカン板では苦労するので、BCクロカンで来る方がいいなと改めて思います。
DNT Krækkjaに寄り道してココアを買って休憩。
有人のサービスキャビンで広々としています。
ハルダンゲルヴィッダのDNTキャビンの中でも一番古いそうです。
湖の上を通ってHaugastøl駅を目指す
DNT KrækkjaからHaugastølまでは陸地を多く通るアップダウンのあるルートか、湖上をいく平坦なルートの2つがあります。
湖上を行くルートの方が1~2km程度距離は長いものの、ソリがあると登りが少ないルートの方が楽なので湖上を通るルートでHaugastølへ向かいました。
ソリがなければアップダウンがあるルートの方が滑れて楽しいと思います。
途中でカイトスキーをしている人をたくさんみました。
広くて風も良く吹く場所なので最適なんだろうと思います。
道路を横断してHaugastølに向けて下っていく
途中で道路を横断します。
道路を横断した後は長い下り坂。
下った後は今回のルート上で初めてダケカンバなどの木が出てきます。
Haugastøl駅の手前の湖は凍っていない場所にロープが張ってありました。
DNTのマーキングがされている場所はしっかり凍っていますが、湖の上は時々割れていたりするので、特にシーズン後半は注意して氷の状況を見る必要がありそうです。
出発からほぼ48時間後、ふたたびHaugastøl駅まで戻ってきて終了!
天気はそこまで良いわけではない3日間でしたが、新しいことを沢山学べて有意義でした。
ソリ、テントなど
ソリ
去年のRondaneで使ったオレンジのソリではなく、今年新しく購入した黒いソリで行きました。
引っ張る棒だけ買いたかったのですが、ソリ付きの方が安い値段だったので買い足しました。
棒の固定がしっかりしているので横ずれしないところが使いやすかったです。
ソリ用のバッグも買い足しました。
ソリの詳しい話は後々別記事でまとめます。
テント
アライテントの4人用で、冬用の外張りをはりました。
まとめ
今回は久しぶりのテント泊かつ風雪も強い状況でしたが、イースター前に装備などを考え直すいい機会にもなりました。
そして、はじめてのBCクロカンでのツアースキー、とても楽しかったです。
3日間歩いてみて、クロカンよりも自由に歩ける楽しさがあり、山スキーよりもノルウェーの地形に合っている遊び方だなあと思いました。
去年はクロカン板だといけないなあと諦めたところや、山スキーだとアプローチがかったるいなあと思った場所もBCクロカンでなら楽しく行けそうです。
これからこの板で色んなところに行けるのが楽しみです。