夏の北ノルウェー遠征の記事を書いてから腑抜けてブログをサボっていました。
北ノルウェー帰りに寄ったBesseggen、Rallarvegenの自転車旅、アイスランドの温泉山行、Rondaneの谷歩き1泊2日、Jotunheimenの谷歩き2泊3日など夏~秋にかけても面白い山歩きが色々出来たのですが、どれも記事を途中まで書いて放棄中。
雪が降ってようやくテンションが上がってきたのでちょこちょこ上げていこうと思います。もう夏山シーズンが終わって今更感はあるのですが…。
さて、今年のオスロは昨年と比べると降雪が遅くようやくシーズンインとなりました。
今年で3シーズン目ですが、思い返すと一昨年も昨年も雪の降り始めの時期はオスロにおらず、だいぶ雪が積もってきてから滑っているのでシーズン初めのクロカントラックやスキー場などの様子を知りません。
どこらへんが最初に滑れるようになるのかなど色々学びもあったので今年の記録を残しておきたいと思います。
今年の降雪は遅いのか?
昨年は11月から雪が降り始め、12月頭にはどこのスキー場もオープン済、クロカンコースにも十分に雪が積もっていました。
今年の秋はあたたかくて雨も少なく、12月に入ってもなかなかまとまった降雪がないことにソワソワしていますが、データ上は特段今年が異質なわけでもなく、いたって平年通り。
むしろ私がノルウェーに来てからの2シーズンが早くから雪に恵まれたシーズンだったようです。
夫がYrでオスロの気温と降水量の推移を見ていて、なかなか面白かったです。
昨年の11月から今年の11月までのデータで、黒の線が平均を表しています。
昨シーズンは11月から平均気温を下回る日が多かったことが分かります。
雪が降るのはもちろん気温がマイナスになってからですが、オスロの気温が0度を下回るのは平均で見れば11月と12月のはざまのタイミングです。
今年もまさに例年通りのタイミングでマイナス気温になり始めました。
今年の11月が例年より暖かく降水量が少なかったことは事実ですが、雪がたくさん降ったように思えた昨年の11月や12月も、降水量に関しては平均を下回っている点は興味深いです。
ここ2年は12月時点でかなり雪が積もっていてどこでも滑れる状態でしたが、例年の12月ならノルウェー人にとってはクリスマスの準備や、Julebord(クリスマスディナー)で忙しい時期な上に、積雪も少なくてクロカンコースや開いているゲレンデも限定されているので思いっきり遊びにくいタイミングなようです。
雪の十分積もった12月しか知らない私にはやきもきするシーズン初めですが、立ち上がりが遅いだけでいつか帳尻が合うように降雪するだろうと信じることにしています。
人工雪=Kunstsnøのクロカントラック、スキー場
気温がマイナスになり始めれば、人工降雪機が稼働できます。
人工雪はノルウェー語で「Kunstsnø」というそうです。
Skiforeningen(スキー協会)や各スキー場のサイトなどを見ているとこのワードはたまに出てきます。
1月に入ると学校のスキーの授業も始まったりするので、クロカントラックも人工雪で整備を開始するようです。
このあたりは人工雪でトラックを作っているので、気温がマイナスになれば早めに滑れるようになりました。
・Holmenkollenのジャンプ台前
・Gupu(Vestmarka)
・Skullerud(østmarka)
・Greverud(Sørmarka)
・Eiksetra(Lier)
Lillehammer、Hafjell、Sjusjøenなどの北方面も早めに滑れるようになりました。
このあたりはオスロより雪も降っていますし、大会などもあるので人工降雪機も多いように思います。
スキー場も同じく、気温が下がり人工降雪が始まると開くゲレンデが増えてきます。
今年のSkimoreOsloは11月29日にTryvannとWyllerの間の小さなリフトのある場所がオープン、翌週の12月6日にTryvannが滑れるようになりました。
屋内スキー場Snøに行ってみる
SkimoreOsloから、屋内スキー場Snøのクーポンが送られてきました。
SkimoreOsloの年パス保持者は無料になるとのことで、せっかくなら行ってみることに。
普段は週末のダウンヒルの1日券は445krなので、二人分チケットを買うと1万円近い値段なので無料になればかなりお得です。(ちなみにクロスカントリースキーのコースは205Kr)
コース長は500m、最大斜度は22度。リフトが1本かかっています。
ゲレンデの上にクロカントラックが作られているのが面白いです。
パークがあるのでフリースキーのクラブチーム?のちびっこたちが大勢いました。
個人的には室内でアイスクライミングの練習できる場所があることの方が面白いと感じました。
千葉にザウスが出来るのはともかく、それなりに長く開いているスキー場が近くにあるオスロにSnøがあるのが不思議。冬場などは需要あるのだろうか…。
無料だからか、オープン1時間後にはお客さんが増えてきてリフト前がカオスになってきたので早々撤退しましたが、一度行ってみたかったので面白い経験になりました。
圧雪が入っていても、滑りやすいとは限らない…
12月1週目の週末はLierのEiksetra前の人工雪のクロカントラックをためしに滑りに行き、2週目の土曜日はDamtjern~Løvliaのカフェまで、日曜日はVikerfjellでのクロカンでした。
11月30日 Eiksetra
地図 https://maps.app.goo.gl/naQ9bTj3jZiuBwaC6
人工雪を作るのにお金かけているので、50krの協力金をVippsします。
1周は2.5kmくらい。
広範囲に降雪させると大変なので一方通行にしてあり、狭い範囲でもなるべく長めに滑れるように工夫してありました。
他に滑れるところも少ないので競技系ガチ勢多めで、雪山散歩モードの我が家は若干恐縮…。
12月7日 Damtjern~Løvlia
地図 https://maps.app.goo.gl/Z4pcxLEnvPNXcPds5
上記のDamtjernのカフェ(閉業中)まではいかずに、その坂の手前にある駐車スペースに停めてスタートすることが多いです。
Ringkollen周辺も滑れるようになっていましたが、Løvliaまで行こうと思うと遠いのでDamtjernスタート。
湖はまだ氷結していないので、湖ルートは使えません。
出だしから怪しい感じでしたが、草というかブルーベリーいっぱい生えてる(!)
藪で足が引っかかるなどはないのですが、石と松ぼっくりに足元救われるのでなかなかデンジャラス。夫が転んでサングラス破損しました。
二人とも板に傷入ってます。
(買い替えても良いねと話していたところなので精神的ダメージは少なめ)
トラックを切り出すと地面が見えてしまう状態なので圧雪のみ。滑りやすくはないです。
すれ違ったのは5人程度と静かな日でした。
昨年の2月くらいに行ったときはもっと大勢いたので、こういうタイミングはまだみんな滑りに来ないようです。
危ないですからね。とはいえ個人的にはこういうのはアドレナリン出る感じがあって嫌いじゃないです。
Løvliaのカフェはセルフサービスのみオープン中とのことで、無人の小さな小屋にあるチョコ、カップ麺、飲み物などをVippsで買う形になっていました。
そこまであたたかくはないですがヒーターあり。電気ケトルでお湯も沸かせるようになっていました。
カフェがオープンしているのを期待していたのでワッフルなど食べれないのは残念でしたが、こんなセルフサービスの場所があるのはありがたいです。
12月8日 Vikerfjell
地図 https://maps.app.goo.gl/BLUoFs4tSSSdBxAC9
Ringerudsetra Skitrekkという小さいスキー場前に駐車場があります。
ここの駐車場からクロカンに行くのは3回目くらい。
昨年は12月1週目に来ましたが雪たっぷりでしたが今年はまだまだ雪少なめ。
ここもDamtjernと同じく圧雪だけでトラックを切り出していないところもありました。
コースの途中からなぜかSkisporetのアプリで圧雪済になっているところが整備されておらず、Fjellski持ってきたらよかった!?という場所を滑るしかない状況になりましたが、最終的には圧雪車が遅れてやってきて整備されました。
すれ違う人達がみんなやれやれ…みたいな顔をしていたのが面白かったです。
アプリのマップに関しては、圧雪車にGPSがついていて自動的に反映される仕組みなのかと思っているのですが、今回のようなケースは初めて。なぜ整備済になっていたのかはいまだに謎です。
穴が開いていたり、坂の途中に急にへこんだり飛び出ている場所があったりと、やはりシーズン序盤の積雪少ないタイミングは条件良くはないんだろうなと思いました。
慣れていないと危ないかも。
愛好家向けのルート
Skiforeningenのサイトに随時新しく整備されたクロカンルートの情報などが載るのでよくチェックしているのですが、金曜日の投稿を見返したら面白いことが書かれていました。
「Vi snakker om et skiføre for entusiaster,og du må ikke velde de nyeste skiene dine」=私たちは愛好家向けのルートについて話しているので、新しい板を選んではいけません
要するに板がギタギタになる可能性があるからそれでも良いと思う人だけどうぞ、ということなようです。
Damtjernを滑った後、インスタのストーリーで草の中を滑っている動画をあげたら「Det er dette vi kaller entusiastføre」=これがいわゆる熱狂的な行動です とのコメント付きでSkiforeningenのアカウントに引用されて笑ってしまいました。
一般の人たちも滑り始めるのはもっと雪が積もってきちんとトラックが出来るころだと思います。
我が家は今週から年末にかけて日本に一時帰国するのでノルウェーを離れますが、年明け帰国したときにはもっとたっぷり雪が積もっていてほしいです。
今年はまだ危ないかもなと判断してやめましたが、帰ってきて雪が十分あれば、FjellskiでVikerfjell山域あたりのゆるい斜面で遊びたいなと思っています。