5月後半の4連休で今シーズンは滑り納めになりました。
5月17日にGaldhøpiggenに登り、その後はJotunheimenの北西側で山スキー&キャンプを楽しみました。
北欧で最も標高の高い峠道を運転して、たくさんの氷河と山々を眺めた数日間になりました。
ドライブだけでもおすすめのエリアです。
- 1日目(5月17日):Galdhøpiggen(2469m) Krossbu泊
- 2日目(5月18日):Veslbreatinden(2092m) Krossbu泊
- 3日目(5月19日):Sognefjellsvegenドライブ Nymoen Leirplass泊
- 4日目(5月20日):Store Dyrhaugstinden(2147m)
- 充実の滑り納め
1日目(5月17日):Galdhøpiggen(2469m) Krossbu泊
Galdhøpiggenへ
連休1日目の5月17日は最高峰Galdhøpiggenにてノルウェーの憲法記念日のお祝い。
山行記録は前回の記事にて。↓
Krossbuに移動し雪中キャンプ
下山後はKrossbu Turisthytteに移動。
▼HP(予約もここから)
Krossubu周辺のエリアはJotunheimenにも含まれますが、Sognefjelletという山域名でも呼ばれます。
”Sognefjellsvegen(※)"というノルウェー&北欧の中で最も標高の高い峠道沿いに建っています。
道路の最高標高点は1,434m。Krossbuがあるのは1,250mのあたりです。
(※)このへんはNynorskなので道は"veg"。Bokmålだと道は"vei"になりますね。
Krossbu Turisthytteは2000m級の山々20以上に囲まれた場所にあるホテルで、5月以降も雪が残るので春スキーのベースに良い場所です。
近くにJotunheimen最大の氷河のSmørstabbreenがあります。
Hytteに泊まるだけでなく、キャンプ利用もできるので我が家は雪の上でテントを張りました。(この連休はホテルの宿泊予約はいっぱいだった様子)
駐車場脇の芝の上など、良い場所は早めにとられてしまっていました。
テント泊は100kr/1泊。
テントや車中泊の場合は事前予約は必要ありません。
シャワーとトイレが利用できます。(テンキーのナンバーはチェックインのときに教えてくれる)
2日目(5月18日):Veslbreatinden(2092m) Krossbu泊
・天気:曇り
・駐車場:Krossbuのキャンプ場利用者用の駐車場
日帰りの場合は道路沿いに駐車
・駐車料金:道路沿いの場合はなし
・登山口の標高:1250m
・山頂の標高:2092m
・距離:12.5km
・獲得標高:835m
ルート
Googleマップ
Krossbu
デンマークからのお二人と合流してVeslbreatindenへ
この日からデンマーク在住の山スキー愛好家のお二人と合流。
冬の間、ほぼ2週間に1回くらいの頻度で大遠征してノルウェーにいらっしゃっているタフすぎるご夫婦です。
(コペンからの移動距離がすごすぎて、オスロ在住の私たちが「Jotunheimenまで5時間かあ~遠いなあ~」と話しているのが恥ずかしくなるレベル。もうJotunhemenくらいで遠征とか呼ばない方がいいかもしれない…。)
お昼くらいに合流してからVeslbreatinden(2092m)を目指してスタート。
快晴!というわけでもないので山頂まで行けなくてもいいか~と思っていましたが、のんびりおしゃべりしながら登り、ギリギリ雪もつながっていて板を脱いだりロスすることもなくなんやかんや無事に山頂到着。
山頂に立つと山の向こう側の氷河やGaldhøpiggenも見えました。
山頂は風があったので長居せず、サクッと滑走準備。
滑走は花粉の影響なのか雪面がなんとなく汚れていて、ザラメっぽい雪の割にあんまり板が走らない感じでした。
お二人の板はウロコなので尚更難儀な感じ。
割れている沢や、足元から水の音が聞こえるところなどもあるので注意しながら滑りました。
周辺の山々
登っているときに、東側にずっとLeirbreenがよく見えます。
この氷河を登っている人もいっぱい。
SmørstabbtindenとStorebjørnがこの辺りの山スキーでは特に人気なようで、おそらく私たちから見えていたのはStorebjørnを目指す人たち。
Storebjørnは「大きいクマ」という名前がついている通り、山頂の形がクマっぽく見えます。
このあたりの山域はKurossbu、Leirbassubu、Sognefjellhyttaの3つのホテル・小屋に囲まれているので、一つの山に色んなルートからアクセス可能。
今回は初めてのエリアだったので氷河を含むルートは見送りましたが、5月は安定している氷河も多いようです。(もちろん年によりますが)
宴会
お二人の乗ってきたバンにお邪魔させていただき宴会。
Kurossbuのフロントに売っていたLomの地ビールも初体験。美味しい。
3日目(5月19日):Sognefjellsvegenドライブ Nymoen Leirplass泊
ドライブ&取り付き偵察
朝から雨。
ライチョウの鳴き声で目が覚めました。
テントから顔を出して見てみたらつがいのライチョウがすぐ近くにいました。
この日は午後から天気が回復する予定でしたが、翌日の方が天気もいいのでレスト&ドライブ&偵察の1日に。
ドライブ途中はJotunheimen最大の氷河 Smørstabbreenを眺めたり、Engangsgrill(使い捨てグリル)でPølseを焼いたりしてお昼ご飯。
翌日は、昨年も登ったStoreDyrhaugstindenの取り付き偵察。
昨年も同じ連休に来ているけれど、雪が少なくてびっくり。
湖沿いのキャンプ場に宿泊
この日はSognefjordの奥地にあるキャンプ場泊。
昨年この辺りを通った時に良さそうだなと目を付けていたキャンプ場でしたが予想通り良いところ。
湖の目の前にテントを張ることができて、大きな滝が見えます。
Sognefjordまでも歩いて行けました。
トイレやシャワーも綺麗で良いキャンプ場でした。
▼Nymoen Leirplass
4日目(5月20日):Store Dyrhaugstinden(2147m)
・天気:晴れ
・駐車場:Turtagro Hotellの道路挟んだ向かいに駐車場あり(50台近く)
・駐車料金:なし
・登山口の標高:880m
・山頂の標高:2147m(今回は2024mまで)
・距離:16.5km
・獲得標高:1150m
ルート
おおむねこの通り
Googleマップ
Turtagro
今年は雪少なめ。しかしシートラの方が楽だった
テントを撤収して、駐車場のあるTurtagroへ。
やはりこの時期の人気ルートなので朝からそこそこ人がいます。
前日の偵察通り、まずはしばらくシートラ。
昨年は雪がある場所を選んで一旦西側の斜面に登り上げてトラバースしていった記憶がありましたが、今年はしばらく夏道沿いにガシガシ歩いていきます。
暫くは標高を上げずに平行移動なので、完全に雪が溶けている状態なら歩くのは楽。
むしろ中途半端に雪が薄い場所があった昨年の方が大変でした。
デンマークからのご夫婦の奥様は今年が春スキーデビュー。
シートラしたり、キックステップで斜面を上がったり、藪の上を歩いたり、色々と初体験。
春スキーはラッセルがない代わりに、他の登り方が色々出来て楽しい。
鳥海山のような大斜面
板を履いて1時間くらい登ったあと、お二人はデンマークにロングドライブで帰還するためお別れ。
その後は大斜面をひたすら登るだけ。
山頂付近までは標高差600mくらいの1枚バーンになっていて、さながら鳥海山の祓川ルートのよう。
でも隣の山は穂高連峰のようにジャッキジャキだし、山頂は槍ヶ岳のようにとんがっているのがこの山・山域の面白いところです。
山頂まで行こうと思うとハーネスやロープが必要になるのでほとんどの人は2000mくらいまで登って終了。
景色を眺めて帰ります。
昨年は超良い感じのザラメで、昨シーズンNo,1の滑りがいのある山スキーでしたが、今年は風の影響で固めのバーン。
そして、この山も全体的に雪面が汚れていてなんか引っかかる感じ。
下部は誰かの滑走した後の綺麗な雪をなぞって滑ればとっても良いザラメでした。
やはり花粉の影響なのか…?
最後は再び板を脱いで、15分くらい背負って駐車場に戻りました。
シャワーとトイレが新設されていた
駐車場の脇に昨年はなかったトイレとシャワーが新設されていました。
トイレは無料。シャワーは70kr。どちらも2つ。
暑い日で汗もかいた上、家に着くまで5時間くらいあるのでシャワーも使いました。
1回1000円で、温泉ではなくシャワーかよ…と昨年までは思っていましたが、今や温泉がないのも当たり前になり気にしなくなったのでシャワーが浴びられるだけありがたいです。
ワラビ採って帰宅
昨年の帰り道にワラビをたくさん採った場所をメモしてあったのでそのあたりで今シーズン初めてのワラビ収穫。
今年はやはり雪解けが早い影響なのか、同じ場所はだいぶ伸び切ってしまっていてさらに標高の高い場所で収穫しました。
充実の滑り納め
昨年と同じ週末で滑り納めになりました。
最後の日を滑りごたえのある山で終えられて満足です。
雪が最後まで残る場所なので、きっとまた来年以降も5月くらいに滑りに来るんだろうなと思います。
今シーズンの総括はまた別の記事で。