しろくま野遊びラボ

ノルウェーオスロ在住 自然豊かな雪国でのアウトドア記録

ノルウェー暮らしの宿命か ビタミンD不足が判明

季節問わず外遊びが好きなので日光にはよく当たっている方だと思います。

しかしながら5月にした検査でビタミンD不足だということが判明しました。

 

周りの友人知人にも「調べたらビタミンD不足だった」という人が何人かいますが、私は正直足りないと思っていなかったのでびっくり。

反省の意味も込めて、ビタミンDに関するあれこれを書いておこうと思います。

 

きっとノルウェーに住む宿命です。

みなさまもお気をつけて…。

 

そもそもなぜビタミンDが大切なのか

ビタミンDの役割

ビタミンDは骨の健康に深く関わります。

骨と言えばカルシウムのイメージですが、ビタミンDは「小腸からカルシウムを体内に吸収すること」や「血液中のカルシウムを骨に沈着させる」のを助けます。

 

カルシウムの吸収を手助けすることで、骨を形成し、骨を強くすることがビタミンDの一番大きな役割です。

 

足りないとどうなる?

ビタミンDが足りないと、どれだけカルシウムをとっても体内に吸収されません。

ビタミンD欠乏症になると、子供は骨がやわらかくなり変形する「くる病」、大人は骨密度が下がる「骨粗しょう症」になりやすくなります。

 

骨粗しょう症になると、骨がもろくなるので骨折しやすくなります。

大腿骨などの大きい骨が折れると寝たきりになるリスクも…。

 

その他にも、最近では免疫機能や細胞増殖、神経や筋肉にも影響を与えているとされていて、ビタミンDの不足は感染症・がん・糖尿病・うつ・認知症などにも関連しているということが分かりつつあります。

 

ビタミンDが足りているか調べるには

Fastlegeで検査

私はファストレーゲ(かかりつけ医)で検査しました。

5月の頭にシラカバ花粉が原因と思われる目の痒みでのたうち回っていたのでその検査で受診したのですが、アレルギーを調べる血液検査のついでにビタミンDも測定してくれて今回ビタミンD不足だということが判明しました。

 

知人はノルウェーで健康診断を受けたらビタミンDも検査項目に入っていたそう。

日本の通常の健康診断では検査しないのでノルウェーらしいなと思いました。

 

検査値の確認方法

Helsenorge(Fastlegeを予約したり処方箋などを確認する健康ポータルサイト)を確認しても検査結果が届いておらず、そろそろドクターに問い合わせを入れようと思っていたら、友人からFÜRST patientというサイトで確認できるよと教えてもらいました。

www.furstpasient.no

 

FÜRSTは臨床検査を実施する機関で、クリニックからの血液検査や尿検査サンプルを解析したり、Oslo Sなどにある検査センターで紹介患者の検査を実施してくれたりします。

私も他のクリニックからの紹介で複数回FÜRSTで血液検査を受けていますが、そのFÜRSTは検査結果を確認できるポータルサイトを持っていたのでした。(知らなかった)

 

Bank IDを使ってログインすると、検査結果を確認することができます。

基準値外の項目は赤で表示されます。見事にVitamin Dの項目は赤字です。

基準値50~150nmol/Lに対して私の数値は30でした。

 

蛇足:ビタミンDは25(OH)Dで調べる

日本と同様ですが、血液検査でビタミンDを測定する場合、25(OH)D(25-ヒドロキシビタミンD)というビタミンDの代謝産物が血液中にどのくらいあるかを見ます。

 

日本と少し異なるのは25(OH)Dを表す単位。

日本だと濃度の表記はng/mLを使うことが多いですが、ノルウェー含め海外ではnmol/Lを使用することが多いようです。

 

日本での25(OH)Dの基準値は30ng/ml以上、ノルウェーでは50~150nmol/Lとなっています。

昔少し勉強したので、検査結果を見た時に「あれ、30あれば充足しているのでは?国が違うと基準値が違うのか?」と思ったのですが、基準値自体はおおむね一緒で単位が違うようなのでした。

 

ビタミンDを摂る手段

日光と食事

ビタミンDを合成する・摂る方法は主に二つ。

  • 日光の紫外線を浴びることで皮膚で合成される(ビタミンD3)
  • ビタミンDを含む食品を摂取する(ビタミンD2、D3)

 

食べ物に関しては、植物由来のものはビタミンD2、魚や卵などの動物由来のものはビタミンD3が摂取できます。(D2もD3も人間の体の中での働きはほぼ同じ)

主な食品としてはサバ、マス、サーモン、ニシンなどの脂肪の多い魚や魚卵、鶏卵、干しシイタケ、エリンギなど。

 

ノルウェーでは、乳幼児・小児・大人は1日に10㎍、75歳以上の高齢者は20㎍のビタミンDが必要だとされています。

 

しかしながらビタミンDを含む食品はそこまで多くないのもあり、食事だけで十分なビタミンDを摂取することは難しいとされています。

そのため、日光に当たる必要があります。

 

参考:食事からのビタミンD摂取が十分か調べるツール

私の結果は食事からのビタミンD摂取は十分でないという結果でした。

www.melk.no

 

ノルウェーでは日光でビタミンDを生成するのが難しい

ノルウェーでビタミンDが足りなくなる人が多いのは、冬場の日照時間の短さに加えて、太陽が低いのでビタミンDを作れる紫外線が少ないことが原因だそう。

 

紫外線には波長の長さによってUV-A、UV-B、UV-Cの3種類に分類されますが、ビタミンDが生成されるために必要な紫外線はUV-B

 

ノルウェーでは9月から4月の間は太陽高度が低いので紫外線UV-Bが弱く、地表まで届かないのだそう。(要するに秋分から春分までの間ですね。)

 

いままで日照時間が少ないからビタミンD不足になるんだと思っていましたが、高緯度のノルウェーではそもそも紫外線が弱いので、冬は頑張って日を浴びようとしてもあまり効果はないのでしょう。

 

「スキーしてるし、新潟にいた頃より晴れてるし、ビタミンD生成できてるっしょ」と私が思っていたのは間違っていたようです。正直サプリをさぼる日もありました。

 

ちなみに日本でも高緯度(北)になるほど紫外線の量は減ります。

12月の札幌では十分な量のビタミンDを生成するためには晴天の12時頃に2時間以上外にいる必要があります。(札幌は北緯43度、オスロは北緯59度)

実際に東北・北海道、そして冬場に曇りがちな日本海側の地域ではビタミンD不足の人が多いと言われています。

 

国立環境研究所より引用

 

ビタミンD不足にならないためには

夏の間の日光浴

有効なのは日光浴ですが、ビタミンDを生成するために何時間も日に当たる必要はなく、「週に2~3回、10分以上 顔と腕を日に当てる」だけで1日分のビタミンD生成に必要な紫外線を浴びることができるのだそうです。

 

そして最近知ったのは、「窓ガラス越しの日光浴は意味がない」ということ。

実は窓ガラス越しだと、前述のUV-BというビタミンD生成につながる紫外線はほとんどカットされてしまうのだそう。

しかしながらシミの原因になるUV-Aという紫外線は透過するので、窓ガラス越しの日光浴はビタミンDは生成できないのにシミは増えるらしいです。それは勘弁…。

 

過度に紫外線を浴びることは日焼けによる炎症や皮膚がん、免疫低下の原因になり健康に良くない側面もあるので、浴びすぎにも注意した方が良さそうです。

 

昨年の夏に書いたこの記事でも日光浴と皮膚がんについて触れています。

shirokumanoasobi.com

 

日焼け止めについて

日本でも最近はビタミンD不足の人は増えているようで、その理由のひとつに日焼け止めの使用があるそう。

日本では色白でシミのない肌が良しとされるのでUVカット機能の高い日焼け止めを頻繁に使うケースが多いと思います。

どうしても焼きたくない場合は手のひらを太陽に当てるだけでも効果があるそうです。

 

9月から4月までは食事・サプリで積極的にビタミンDを補う

ビタミンDは数週間は体に貯蔵できるシステムになっているそうですが、夏の間にいくら日光浴をしても晩秋からクリスマスにかけて減り始め、1~2月には貯蔵していた分のビタミンDは底をつくそう。

そのため、やはり食事やサプリで意識的にビタミンDを補う必要があります。

 

食事でビタミンDを摂る方法は前述の通り、サケ・サバ・ニシンなどの脂肪の多い魚を食べることがメイン。

スモークサバや、トマトのサバ缶、酢漬けニシン、スモークサーモンなどの加工品でも摂れるらしいです。

 

また、ノルウェーでは牛乳やヨーグルトなどにビタミンDが添加されているものが多くあるのでなるべくそういうものを選ぶように意識したいところ。

 

サプリメントは、タブレットやグミタイプなどがあります。

ビタミンD添加のノルウェー産牛乳・バター

子供向けのクマのビタミングミ
大人もOK 美味しいので好きです

 

Tran(タラ肝油)

またノルウェーでメジャーなのは「Tran」というタラの肝臓から抽出された油を使ったもの。いわゆる肝油です。

魚由来のオメガ3に加えてビタミンA・D・Eが摂取できます。

シロップやカプセルがありますが、とくにシロップは独特のにおいがあるらしく小さい頃から飲んでいるわけではない日本人には苦手な人も多そう。

ただ、ビタミンDは油と一緒に摂取するほうが吸収がいいそうなので、組み合わせ自体が効率がいいのだと思います。

 

ノルウェーのタラ肝油メーカーのMöller's

www.mollers.no

 

これらのサプリなどでも補えず、ビタミンD不足どころか欠乏に近い状態だと、病院で高濃度のビタミンDの薬を処方してもらう方が良さそうです。

近所のスーパーのサプリ売り場
緑のガラス瓶で売られているTranが目立つ

 

高緯度のノルウェーに住む宿命。ビタミンDとりましょう

今回ビタミンD不足が判明し、なぜ年中外に出ていてもビタミンD不足になるのかを初めて知ることができました。

冬にいっぱい外でスキーしていてもビタミンDは作られないので、これからは秋・冬はしっかり食事とサプリで対策したいと思います。

 

また、いまの太陽の出ている時期はノルウェー人に倣って積極的に外で過ごすことでビタミンDの貯蓄をしておきたいですね。

 

将来、運動していてちょっとしたことで骨が折れるということは避けたいので、高緯度地域に住む者の宿命として頑張ってビタミンDを摂ろうと思いました。

夏の間はベランダで編み物することにしました

 

参考